民主共和国臨時政府執務室

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汚染




ぼくはまさに今死にゆく肉塊、つまりこの瞬間も腐っている蛋白質に縛り付けられている。この肉塊の中にはウンコ、己の意思で摂取しておきながらそれを外に出す際には罵倒語として認知される概念が詰まっている。
そしてぼくは、そのウンコの素から分子を吸い取ったヘモグロビンが瞼の裏を横切るのをまざまざと見る。朽ち果てた飯の成れの果てがヘモグロビンに乗ってぼくの意識の目の前に表出する。


いや、これは間違いだ。むしろ「腐っていくこと」がぼくの意識であり、経口した物質にウンコ性を付与することがぼくの実存なのだ。ぼくの身体を切り刻めば、その切り口という切り口から赤いウンコが吹き出す。その血便で敵戦闘員を汚染してやるんだ。武装集団はぼくを処刑して切り刻んで晒すだろう。だがぼくはその瞬間勝利するのだ。神は死んだ!死ね!死は偉大なり!